彼の行方

. あれは何処だつたのだろう ぼくは生きていたといえるのだろうか? 真新しい背広を着たかなしみ 陽炎のようなひとの群れから離れ ビルの窓からあふれる夕陽のなかを あの日ぼくは歩み去っていった
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君を見送る

             現われては消え              消えては現れる              その営みのなかに君はいるんだね
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思い出

 思い出とは  現実にあったものではない  真実にあったものだ  いや、それは永遠の現在の  眼差しに映る彼の夢だ  生きている夢だ
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おまえの名を

おまえの名を そっと呼んでいる おまえの名を 甘やかに噛みしめている おまえの名は 路傍の小さな黄色い花 おまえの名は 夕べすれ違った悲しい瞳 おまえの名は 星々の明滅のうちに通信され おまえの名は 海の無限の波間に歌われる おまえの名を 夜は優しく抱きしめるだろう おまえの名…
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記憶のために-池田晶子さん没後3年目に思う

  感傷とは、失われた時への愛情だと思っていた。しかし、これは正確ではない。むしろそれは、決して失われ   ることのないものへの驚きと畏れだ。失われるのは記憶ではない、私たちの人生のほうだ。或る朝私は、死   の中へ目覚めでたことがある。それは決して喜びの情調ではなかつたのだ、私たちの孤独は死によってさえ   癒されないだ…
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ともだち

いつも一緒だね 夕陽が落ちても 雨が降っても (さよなら三角また来て四角) 時が流れても 雲が流れても いつも一緒だね 桜の花びらが舞って 雪に君が見えなくなって (おみやげみっつたこみっつ) いつか離ればなれになつて そこからまた時が積もって 歳をとっても 互いが互…
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夢破れし後の哲学

ひとが夢(願望の意での)という言葉を語るとき、それはあくまでも実現可能な現実として認識している。 たとえ他人には現実離れしていると見えても、その人にとっては可能性のある現実なのであって、手触りのない不可視の世界に憧れているわけではない。 しかし、ひとが現実と言っているものはほんとうに確かなものなのだろうか。 手触りのあるものが…
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Lacruma Christi-キリストの涙

ラクリマ・クリスティ(キリストの涙)というワインを飲んだ。 辛口だがフルーティー、芳醇な感がある。 昔、イタリアのポンペイ(今のナポリ)がその悪徳のため神の怒りに触れ、火山によって滅ぼされた。その悲惨な様子を天から見ていたキリストが.涙を流し、その涙が地に落ちた場所からワインの樹が生えたのだという。 ゲーテがナポリを訪れた折に…
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いつか

金木犀の香りに絡めとられ 眼差しの夢におぼれる朝 静かに振られたフラスコのなかで あの日の青空が蒸発する <いつか> 約束の言葉がなぜ 別離を意味するのか 私たちは永遠を捨てて 永遠の空に流れた 腕時計の文字盤のなかを 流れる雲と私の影がよぎる さまよう昨日の風が 吹き渡る原は…
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9.11の夜景

9.11のことはすっかり忘れていた。 昨日東京まで行ったついでに、以前から興味のあった六本木ヒルズのスカイデッキ(天空回廊)に 寄ってみたのだった。 幸せそうなカップルや家族が、うっとりと、また眼を瞠って、超高層からの夜景に見入っていた。 偶然にも9月11日であったことに、後で気づいた。 ぼくが、そして人々がこの瞬…
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天空の花

これが世界! わたし美しく咲いたかしら 感じる あなたの驚き あなたのため息 あなたの熱い眼差し そして愛ゆえの切ない痛み あなたは知らないのね 一瞬こそ永遠であることを 時は流れたりしない 過去も未来もありはしないわ いのちこそ一瞬に咲く花 だからこの一瞬に抱かれるのよ わたし…
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dark blue sky

どんよりとした曇り空の一角が吹き払われて、にわかに青空がのぞいた。 気まぐれでドラマチックな空だ。 写真ほどではないけれど、濃い青色は清浄の度合いが高くて、気持ちがいい。 この写真はipohoneで撮ってみた。 ポラロイド風に写せるという無料のカメラアプリを使ったのだけれど、なるほどトイカメラっぽい写りで、おもしろい…
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唯脳論の時代とたましいの行方

いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん              『論語』-孔子 娘が大きな綺麗な目をぼくに向ける 赤ん坊と同じまっすぐな視線だ。 何かをじっと見つめているとき、優しく笑っているとき、何故だかわからないが深い悲しみにうつむいているように見える時、ぼくは、娘のたましいを感じてはっとする。 娘は脳に機能障害があ…
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森への道

迷わなければ その道は現れない 現れながら消え 消えつつ現れる道の秘密 風のなかを歩き 呼ぶ声を聴きながら行こう 世界のどこにもなく 深く覚めればそこにある森 森のなかで あなたは泉のようにあふれている ※「イデアの旅人」は「森への道」とタイトルを変更しました。  いままでど…
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真空の恋人

真空の恋人 手を離さないでください たとえひとつの運命が ふたつの身体に引き裂かれようと 魂の手でわたくしの手を 強く握りしめていてください。 (不在=愛は虚しい幻) 生はうつろい壊れてゆくものにすぎない と、あなたは言ったのだろうか? けれど見てください。 たしかに離れたはずのわたしたち…
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桜の園

桜は永遠に咲きつづける 散っていくのはひとのほうだ 桜が咲くので胸が騒ぐのか 一度きりの人生に胸が騒ぐのか 桜吹雪に君の姿はもう見えない (私は誰に呼ばれているのだろう?) 世界は夢のなかにとけて  ただ桜の園だけが浮かびあがる
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